GRAND SLAM Jiujitsu Tour2015-16

takamasa-2006

——柔術グランドスラムの開催の意図について教えてください。

現在、UAEJJでは、賞金大会であるワールドプロと各地域での予選大会ナショナルプロを開催しています。今、ナショナルプロは開催国30カ国にまで拡大しました。そうした中、UAEJJではさらに国際大会を増やしたいという意向があり、柔道でグランドスラムがあるように柔術でもグランドスラムを行なってみてはどうかということになったのです。各地のナショナルプロは基本的にその国の人向けの大会ですから、有名選手、トップ選手がサーフィンやテニスみたいに世界4都市を回っていくような大会があってはどうかということで、柔術グランドスラムの開催となりました。

——開催地は?

東京、ロンドン、リオデジャネイロ、LA。東京は8月29日ですね。各大会ごとに賞金が出る上、各地でポイントを積み重ねていって、最終的に上位の人にまた賞金が与えられます。

——ルールについては?

ワールドプロと同じルールですね。IBJJFともほぼ変わりません。全階級6分ということだけですね。東京での運営はJJFJが行ないます。

——ポスターにはブシェシャの姿がありますが……。

残念ですが、今回はADCCと日程が重なってしまい、ブシェシャは参加できなくなってしまいました。ただし、グランドスラムはマスターも開催されますし、誰もが知っているような有名選手を観ることもできます。いま東京大会で決まっているのは、グレゴー・グレイシー、クラーク・グレイシー、セルシーニョ、ルッシオ・ラガルト、あとパウロ・ミヤオなどですね。各都市でもスペシャルマッチのような試合がたくさん見られると思います。賞金が出るというインセンティブもありますし、ぜひみなさんに参加して欲しいですね。先々は、黒帯、茶帯のトップ選手たちが凌ぎをけずるような大会になっていくと思います。日本では他のどの大会よりもトップ選手がたくさん参加する大会になっていくでしょう。

また、紫帯以下の各帯の試合もそれぞれ開催されます。さらに今回、白帯と青帯についてはUAEJJの登録が免除になりました。私がUAEJJ本部で交渉しました。白と青の人たちは賞金が少なめですから、出場しやすいようにと考えてそのようにしたのです。

——そうだったんですね。ところで今年はヒクソンカップが開催されないのですか。

ヒクソン杯は2年に1回行なうことになりました。今年はなしで来年開催されます。また、今後開催されない年に海外で開催されるという可能性があります。まだ未定ですが。

そういうわけで、今後、JJFJが関係する大会は、毎年開催されるJJFJのレギュラー大会、2年に一回のヒクソン杯。そして4年に一回の大会として、アジア大会、アジアビーチゲームズ、アジアユースゲームズが行なわれるようになります。4年に一回の大会はいずれもアジアオリンピック評議会(OCA)の主催大会です。

――ビーチゲームズというのがあるんですね。ビーチでやるんですか。

アジアビーチゲームズはビーチバレーやサーフィンなどが競技に採用されていて、昨年はタイのプーケットで開催され、実は柔術も採用されていたんです。誰も有名な選手は出ていませんけどね。そして、2017年にはポーランドでワールドゲームズ*という大会が開催され、そこでも柔術の試合が行なわれることになっています。
(*オリンピックの補完的な意味をもって行われるスポーツ競技大会。1981年に始り、毎回夏季オリンピックの翌年に行われる)

——それは初耳です。

つまり、アジアビーチゲームズ、ワールドゲームズなど、国際オリンピック委員会IOCとつながっている権威ある大会に柔術が参加するようになったということです。

少し背景をお話しすると、1987年に発足した国際柔術連盟JJIFという団体がありまして、その下に柔術アジア協会JJAUという団体が存在しています。JJIFはワールドゲームズに参加していて、JJAUはビーチゲームズに参加しています。こうした流れの中、2018年のアジア大会でも柔術の試合が行なわれることとなりました。アジア大会は、日本人が出場できるオリンピックの次に大きなスポーツ大会であり、メダルも非常に重みのあるものです。ブラジル人、アメリカ人が出場しないというところからもチャンスの大きい大会だと思いますよ。みなさん、どれだけ気づいているかわかりませんが、アジア大会に採用されていることは本当にすごい大きなことです。

UAEJJは柔術の普及を国をあげてやっています。彼らはただ毎年、大会を続けるだけでは満足せず、最終的には柔術のオリンピック採用を目指しています。私としては全力でそれを応援していきたいと考えています。

——渡辺代表はJJFJ発足以来、ずっと忙しいですね。

私の中では一つのゴールがあって、そこにたどり着くまでは休めません。いま到達しているのがそのうちの1ステージの70%ぐらい。一つ目のゴールが少し見えてきました(笑)。アブダビの協力もあって意外と早くここまで来れたかなとは思っています。

——ゴールとは?

柔術をアマチュアスポーツとしてしっかりしたものにしたいということ。魅力あるスポーツなので競技者がたくさんいるし、大きなマーケットにはなっていますが、それでただ盛り上がっているだけでなく、人に見せられるようなスポーツ、才能のある人を国や連盟単位でサポートしていけるような体制を作っていきたい。そのためにはまず国に認めてもらわないといけないし、さらに体育協会、大企業スポンサーなどに認められないといけない。JJFJを立ち上げたときにまず自分の頭にあったことが、選手が家族や恋人を連れてきても、見せて恥ずかしくない大会を開催していきたいということでした。今後も理想と目標に向かってがんばっていきたいと思っています。

――渡辺代表は護身術を大事にしているというイメージがありますが、コンペティションについての情熱も大きいのですね。

自分としてはあまり別け隔てをしていません。モダン柔術の選手もたくさんセミナーで呼んでいますし、競技は競技で素晴らしいものだと考えています。護身術とコンペティションはやはり柔術の両輪なので、どちらも大切にしていきたい。どちらかだけでは駄目だと思っています。

――わかりました。ありがとうございました。

 

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